尽くすだけじゃなく自分の幸福度も上げるのがトレーナー。トレーナー橋本剛史さんが大切にする原理原則とは?

橋本さん

新型コロナウイルスの打撃を受けるフィットネス業界。そんなフィットネス業界において、独自の工夫やオンラインレッスンによって活路を見出す事業者がいます。

今回はそんなフィットネス業界で、個人の身体に寄り添った指導を行なっているパーソナルトレーナー・橋本剛史さんにお話を伺いました。

必然的に辿り着いたパーソナルトレーナーという仕事

Q: これまでのご活動/経歴をお伺いできますか?

この仕事のスタートは、フィットネスクラブのアルバイトからで、初めは水泳の先生をやってましたね。

水泳を教えているうちに、マンツーマンで教えてほしいという依頼がありました。その際にただ泳ぎ方を教えるのではなく、身体をこういう風に動かさないと泳げないということも教えるので、それを陸上でも教えてほしいという依頼がありました。そして陸上で教えるのには資格がいるから、必要に迫られて資格を取り、それが今のパーソナルトレーナーとしての仕事に繋がってますね。

Q: 一番初めは水泳だったんですね。どのくらいでパーソナルトレーナーに移行していかれたのでしょうか?

フィットネスクラブに入ってから1年後くらいですね。今から10年ほど前にパーソナルトレーナーを始めました。

アルバイトとして指導していた水泳の時間を減らして、業務委託でパーソナルトレーナーの仕事を徐々に始めていったという流れですね。

ちなみに今年の3月までは団体指導として水泳も教えていたのですが、コロナの影響で禁止になって、水泳指導は完全にストップしましたね。

Q: そうだったんですね。ちなみにパーソナルトレーナーというと、皆さん最終的には独立していかれる印象があるのですが、独立していくまでの過程で集客はどのようにされていたのでしょうか?

最初はフィットネスクラブの場所を借りて、そこで宣伝させてもらってました。あとはキャンペーンやったりもしましたけど、一番大きいのは口コミですね。

確かに、基本的にみんな個人になりたがりますね。業界の一般的な感じだと、フィットネスクラブでのパーソナルトレーナーとして仕事するのは修行の場というか、経験を積む場という捉え方をしてますね。

Q: やっぱりそういう感覚なんですね。少し話は変わりますが、コロナの影響で、生活ってどのように変化しましたか?

んー、お客さんが減って、当たり前なんですが時間ができましたね。今もお客さんは減ったままの状態なんですけど、呼び戻そうとはしていないんですよね。

実際、オフラインのお客さんは50%くらいになっているので、時間が半分くらい空きました。
その分、オンラインのお客さんを増やすためにSNS投稿などに時間を使ってます。

パーソナルトレーナーって、絶対お客さんと一緒にいて仕事しないといけないので、売上に限界があるんですよね。

例えば、月に100本くらい仕事するのがパーソナルトレーナーとして食べていける人の基準だと言われてるんですけど、僕の場合は2~3年前はMAXで仕事していて、月に200本仕事してたんです。1日に8~9本、週に6日~7日仕事して、半年くらい休みなしって状態でした。

そのせいで当時は体調崩すギリギリでした。
だから、マンツーマン以外の仕事にシフトチェンジしていこうとしてたんですけど、コロナでそのシフトチェンジが加速したという感じですね。

オンラインだからこそのモヤモヤ。やってみて掴んだ手応え

Q: ということは、オンラインレッスンをはじめたのはコロナがきっかけということなんでしょうか?もう少し前からでしょうか?

確かにきっかけはコロナでしたね。

ただ、僕が普段しているような女性の悩みに合わせた細かい指導とか、動きを観てそれに合わせて教えていくというスタイルは、オンラインでは無理だなと思ったんですよ。ざっくりしたトレーニングだったらいけるんですけど、マンツーマンでのクオリティを出すのは難しいと思いましたね。

けどお客さんからオンラインでレッスンしてほしいという要望は強くあったので、MOSHさんを活用して一旦試してみました。

そしてやってみると、地方でお子さんと暮らしていたり、海外にいてリアルのワークショップには出れないお客さんなどには特に好評だったんですよ。それで、これぐらいの精度でもいいんだと思えました。
確かにめちゃくちゃ細かいとこまではできないというモヤモヤは自分の中であったんですけど、続けていけばすごい効果が出たという人も出てきました。

だからこのくらいの精度を保っていけば、続けていけるのかなと思えましたね。

Q: 確かに、オンラインだとレッスンを受ける側の期待値も対面とはちょっと違いますよね。オンラインでできるレベル感を求めていたり、どちらかというと継続したい意向をお持ちだったり。

そうですね。それで言うと、いま僕のインスタに36000人のフォロワーがいて、その中には同業者がかなり多いんですよね。

その同業者の方たちが、僕がオンラインで月額レッスンやってるのを見て、色々勉強しているみたいですね。

とはいえ正直、僕らも手探りでやってて、色々試してるだけですからね。天才的マーケティングをやっていたり経済の仕組みとかを考えているわけではないですからね。

それは、この業界自体が発展途上ということなんですよね。RIZAPさんの知名度などで少しずつ市民権を得ていっていますけど、実態としてパーソナルトレーニングの市場はまだまだという感覚ですね。

Q:そうなんですね。とはいえ橋本さんにはしっかりファンがいるからこそ、今のオンラインの活動など新しい挑戦にもファンがついていっていると思うのですが、それは昔からの繋がりでのファンの方が多いのでしょうか?

そうですね、SNS上でたまにやり取りしていたり、昔からフォローしてくれていて、たまにメッセージをやり取りするような方もいますね。

一方で、いきなりよくわからないメッセージが来ることもありますよ(笑)

Q: そういう方には毎回返信されるんですか?スルーしたりも必要だったりしますか?

スルーはしないですね。本気でメッセージしてくれる人には真剣に返信します。例えば、たまに中学生とか子供が勉強して、丁寧にメッセージしてくれたりもして、そういう方々にはしっかり返信しないとなと思うので。人に合わせてメッセージは返してますね。

Q: ちなみに一番初めのオンラインレッスンはいつ頃に、どのくらいの人数を集めて始められたのでしょうか?

一番初めで言うと、MOSHさんを使う前に、別のサービスで試したことがあります。

普段オフラインでやっているものをオンライン用の講義形式にして、録画して編集して動画を作ってみたんです。1本2時間くらいの動画ですね。それでやってみたら、申し込みもあるし、普通に人数は集まりました。

で、それならリアルタイムのオンラインレッスンもいけるかなと思い、それを行うために他にもサービスを探してみました。
ただ、だいたいのサービスがまずはそのサイトに入って、そこでさらに検索しないと見れないものばかりだったんですよね。

でもMOSHは個人のホームページを作れるじゃないですか。しかも、自分が知ってるトレーナーさんも使ってるやんと思って、その方のやり方をみたりして使おうと思いました。

最初はお試しレッスンみたいな形で、インスタで告知して集客したらいけたって感じですね。

Q: ありがとうございます。MOSHを利用していて、不便なところってあったりしますか?

あんまりないですけど、海外の方からの申込みは時差あるので直してほしい。それがたまにある。それぐらいですかね。

Q: 今後の目標や予定みたいなものがあればお伺いできますか?

ベースは月額の固定客を増やしていきたいですね。
そこに加入して頂くために、単発のレッスンや無料のちょっとしたイベントやったりと試行錯誤しているところです。

月額レッスンに入るとお得なことが色々ある状態にしていきたいと思っていて、いまは月額会員専用のページを用意して、お得になるようにしています。例えば過去のアーカイブもカテゴリ分けして、そこに全部入れてます。あとは無料で実施した講座や単発のレッスン動画もそこにすべて入れてますね。

Q: 橋本さんのレッスンの人気のポイントや、参加者からの感想ってどのようなものがあるのでしょうか?

意識的にやってるわけではないんですけど、お客さんから言われるのは、『めちゃくちゃ難しいことを、すごく分かりやすく言ってくれる』。

「〇〇メソッド」みたいな言い方は受けるんですけど、そういう言い方はしないようにしてます。僕が意識しているのは、その人に必要な要素を抽出して伝えることですね。

基本的な人の身体の原理原則に当てはまめて指導したり、伝えるようにしています。だから何か目新しいようなことは言わないんです。

例えば呼吸が大事、みたいなことはみんなわかってると思うんです。それがなぜ大事なのか、なぜ呼吸が乱れるのか、といった根本的なことを伝えてアプローチするようにしている。

色んな人が、これが大事、あれが大事っていうけど、みんな違うことを言ってるから一般の人は迷子になっちゃってますね。

だから表面的なことではなく、その理由の部分を伝えるとみんな納得して喜んでもらえますね。

Q: それは確かにありがたいですよね。そういう伝え方はどう身に付けていったんですか?

これまでの講師業で、誰でもわかるように伝えたりといった経験で自然と身に付いてきましたね。

Q: なるほど。納得感があるとその後も継続しやすいですよね?

そうですね。伝える内容として地味なことも多いんですけど、そういう地道なことを納得して継続してくれる人の方が効果は出やすいですね。

僕のレッスンは細かいアドバイスもするし、SNSにもそういう内容で投稿しています。そういうのは、とりあえず汗流して気持ちよくなりたい人からしたら面白くないと思いますよ。

でも分かりやすいレッスンだけだと、効果出ない人もいるし、そういう人は続かなくて迷子になるんです。

そういう人には細かいアドバイスが必要で、そういう方が自分のもとに来てくださいますね。

Q: 月額固定客の一部の方からは、深く細かい個別の質問もくるかなと思うんですけど、どのように対応しているんですか?

それぞれ普通に対応して、やり取りした内容自体をSNSにも出して、なるべく共有するようにしています。そうすれば、同じ悩みを持った人にも参考にしてもらえるので。

尽くすだけじゃなく、自分の幸福度も比例して上げていくことの大切さ

Q: MOSHは「情熱がめぐる経済を作りたい」という思いのもとやっていて、情熱を持った人がもっと輝ける場所を作りたいって思っているのですが、橋本さんが今のお仕事に情熱を感じたり、面白いと思っている点ってお伺いできますか?

元々の性格もあると思うんですけど、僕は一般会社員は絶対無理だと思うんですよ。アルバイト時代から社員に喧嘩売っちゃってましたし(笑)。
忖度なしに、言いたいコト言っちゃうし。

だから、一般の会社員としてやっていくビジョンがないんですよね。

自分の考えとしては、がんばって努力して一生懸命やる、というのは当たり前なんですけど、無茶をするとか無理、無謀なことをすることで自分の身体が壊れたり、損をしてまで尽くすのはおかしいと思ってるんですよね。

時には多少の無理をすることはあると思うのでそれはいいと思うんですけど、基本的には自分の成功に応じて、身体的にも気持ち的にも余裕がでてこないとおかしいと思ってるんです。

そのためには仕事の質を上げていかないとダメだと思うし、質を上げていこうと思ったら、勉強していくのも当たり前。

それに伴って収益も上げていく。そして最終的に、幸福度も比例して上げていかないとダメだと思って仕事してますね。

パーソナルトレーナーは、自分の身体を壊す人も結構多いんですよ。人が相手だからこそ、尽くす人が多いから。

人に尽くすことがダメだとは思わないですけど、それで自分が壊れるのはダメだと思う。

そう思って仕事していますね。

ありがとうございます。自分にとってもすごい戒めになるようなお話しでした。橋本さん、ありがとうございました!

今回はパーソナルトレーナー・橋本剛史さんにお話を伺いました。

橋本さんのMOSHページはこちら

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